伝えたい言葉なんてない

昔詠んだ歌、今詠む歌

騒ぐ胸

来る人が みんなあなたに見えるのは 私の視力が落ちたせいなの?

わからない 明日ならいっそ そのままで 緑の帽子で スナフキンになる

覗き込む カップに揺れる 深緑に 見え隠れする 夜叉のくちびる

あなたから  逢いたいの言葉  聞きたくて  左の耳を空けてあります

髪を切る 理由は別にないけれど あったみたいに 君に言いたい

君が住む その街の名に 振り向いた 画面の時刻を 何故か憶える

夕暮れの 月の紅さに 騒ぐ胸 なだめ響くは 冷蔵庫の音