伝えたい言葉なんてない

昔詠んだ歌、今詠む歌

2014-07-01から1ヶ月間の記事一覧

颱風

笠遣ろか 問ふ地蔵にも 足はなし それより吾子をと 親燕は云ひ 颱風が来るから傘をと 呼びかける 夫(つま)無き軽さで 出勤の朝 ここいらじゃ「蛇抜け(じゃぬけ)」と呼ぶと その人は 土石流の村 振り返り居り ※例によって返歌・追詠

伯剌西爾

伯剌西爾 和蘭陀という文字を 切り貼りし 私ひとりの 地球儀回す 胸の中 小人くらいの英雄を 宿して 敗者 ピッチを去りぬ むさくるし 大の男が ムキになり 球追う姿に わたし何故泣く ※ドロさんとこへの返歌と追詠み

人生の95%は負け

勝ってから 言ってみたいのは 「人生の95%は負け」 片方は 「毒だみ」と呼ばれ 一方は「半夏生」と呼ぶ 人の残酷 髪を切ろうと 思ったときから すこしずつ 私の中の あなたを斬ってる