2013-08-12から1日間の記事一覧
もう誰も 知る顔のない 町はずれ かしげた日傘に 降る蝉時雨 懐かしい 恋の名残は 歌の中 ドーナツ盤の回転の中 静脈に 映す炎の 緋の色で 君を溶かすか 我が融けるか 汗ばんだ 肌を這うのは 風の指 紅を拭うは 雨のくちびる 黙ってると 発狂しそうで 怖いか…
水かきの あったあたりが 触れ合って 魚になろうと 君とうなづく バレッタを 外す手首を握り締め 何を急くのか 夏の海風 足りないと もういらないを繰り返し 午後の日射しは 緩く翳りぬ 真っ直ぐに 生きられないのは 背に残る 翼の痕が 不揃いなのね 真夜中…
心が凍っていた10数年があった。 きっとこのまま死ぬのだ、と思った。 でも。 ある日、見知らぬ人の歌が、私の胸の扉を叩いた。 三十一の文字。 夢のかかと ~私がヘタな歌を詠む理由~ 「ななしのかかし」より サラダ記念日も、読んだことのなかった私。 真…